【解説】プラントエンジニアから化学メーカーへの転職と将来性

化学工学

プラントエンジニアから化学メーカーという畑違いの転職ですが、実は大きな将来性が存在しています。

具体的にどんな将来性があるのか、プラントエンジニアからの転職者を受け入れた時の実体験を交えて紹介してみたいと思います。

プラントエンジニアだけど、化学メーカーへの転職を検討している方は参考にしてみて下さい。

化学工学人
化学工学人

この記事はこんな方にオススメです。

  • プラントエンジニアで化学メーカーへの転職を考えている方
  • 化学メーカーに将来性があるのか知りたい方
  • プラントエンジニア職をこれから受け入れる化学メーカーの方

化学メーカーへの転職はチャンスしかない!

プラントエンジニアからの転職を考えた時、多くの人がプラントエンジニアを検討するのではないかと思います。年齢にもよりますが、やはり転職するなら同業が成功確率が高いためです。

ただ、他業種でも可能ならば、実は化学メーカーへの転職はチャンスが多く非常にオススメです!

プラントエンジニアから転職された方が何人かいますが、彼らは軒並みチャンスを掴んでおり、『化学メーカーへの転職は成功だった。』と言っています。

では、具体的にプラントエンジニアから化学メーカーへの転職で成功するポイントはどこにあったのか?3つ紹介したいと思います。

ポイント①:エンジニア知識が不足している

化学メーカーでは、圧倒的にエンジニア知識が不足しています。特に中小の化学メーカーでは、『エンジニアリングって何?』という声すら聞かれます。

でも、これは仕方がないことです。なぜなら、化学メーカーだから。

化学メーカーですので、化学にはそれなりに詳しいです。ただ、エンジニア知識は別です。

エンジニアリング部門がない場合は社内に詳しい人がおらず、プラント構築に至っては外注にお任せなんていうケースもザラにあります。(この辺りはプラントエンジニア経験者の方が詳しいと思います。)

そういう状況ですので、入社した瞬間に『社内の第一人者』すらあり得ます。

プラントエンジニアだった頃には、当然だったエンジニア知識も化学メーカーでは新鮮に受け止められることになります。

化学メーカーの中には詳しい人もいますが、それでも専業でやってきたプラントエンジニアには敵わないません。ここにプラントエンジニアが化学メーカーで活かすべきチャンスがあるのです。

ポイント②:工場なら強みを活かすチャンスだらけ

化学メーカーにエンジニアリング部隊がない場合、配属先が工場というケースは多々あります。

とりあえず、工場で製造』という流れで製造に従事するケースもありますが、実は工場勤務こそプラントエンジニアの知識を活かすチャンスであり、自分の将来性を高めるチャンスの場です。

なぜなら、工場の現場というのは、問題が山積みだからです。

工場の製造は、様々な問題を抱えながらも、製造を優先し、時には騙し騙し製造していることも少なくありません。

そこで、今まで培ったエンジニアリング技術で問題の解決を図れば、1つ1つが確実に実績へと繋がっていきます。『何か困ったら、とりあえずあの人に聞けば良い。』と皆が思ってくれるようになれば言うことはありません。

難しいように聞こえるかもしれませんが、実はそれほど難しいことではありません。なぜなら、製造現場では、先ほども説明したように、圧倒的にエンジニアリングの知識が不足しているためです。

1つ注意すべきことは、工場は製造が優先されるということです。そのため、時にはその場限りの対策でしのがなければならないシーンも出てきます。この辺りはプラントエンジニア経験者の方は驚かれる方が多いです。

工場において、『問題点は、即座に修正するのが絶対に正しいとは限らない』ことを認識しておくと良いでしょう。それさえ把握しておけば、工場は自分の将来性を高める場であること間違いなしです。

ポイント③:化学に関する知識も付ければ鬼に金棒

化学メーカーに入社したなら、化学に関する知識も出来れば身に着けたいところです。と言っても、専門的な化学の知識を学ぶというものではありません。

あくまでその企業で取り扱っている製品の知識でOKです。企業で取り扱っている製品であれば、原理・原則については研究所の方が知っていますので、気になれば聞いてみると良いでしょう。

どうして化学の知識をオススメするかと言うと、化学メーカーで化学の知識を付けることで、エンジニアリング技術と併せて、社内では向かうところ敵なし状態になれるからです。

まさに『鬼に金棒』ですね。

更に化学の知識を習得することで、より的確なエンジニアリング技術を社内に展開出来るようになり、相乗効果が生まれます。そうなればますます社内の第一人者として重宝されるでしょう。

これは自分の市場価値を高めることにも直結します。

自分の会社に来たプラントエンジニア出身の方々も、このサイクルを上手くまわして社内の評判を上げていきました。中には、ほとんど化学の経験がない方もいましたが、そこは自らの努力で上手く克服していたように思います。

転職当初は、プラントエンジニアから化学メーカーということで、将来性に不安を抱えていた人が100%でした。ただ、働いてみると今まで培った経験を活かしやすいということに気付いた様子でしたね。

受け入れる側は事前の根回しが重要

プラントエンジニアを受け入れる側ですが、受け入れる上で大切なことがあります。

それは、『事前の根回し』です。

化学工学人
化学工学人

根回しって言っても、プラントエンジニアだということを周知しておくことだよ。

案外、新しく来る方が前職どんなことをやっていたか周知されないケースは多いです。知っていても、上司に当たる人やその周辺の人だけ。実際に隣で働く人は、働いて初めて知ることも当たり前です。

しかし、プラントエンジニアをスムーズに受け入れる場合、事前に周知しておくことで、大きな効果を発揮します。なぜなら、『プラントエンジニア=設備に強い!』というイメージが事前に皆の共通認識になるからです。

自分の会社も周知したところ、入社してからすぐに設備の問題について話が行くようになり、スムーズな流れで強みを発揮するに至りました。

入社する側は、社内の事情がほとんど分からないまま入ってきます。

もちろん設備についても、『何が問題で、誰がどう理解していて、どう対処してきたか?』なんていうのはまったく分かりません。そのため、相談されるというのは、コミュニケーションが図れるとともに、社内の事情の理解が進むために非常にありがたいことなんだそうです。

化学工学人
化学工学人

ただし、プラントエンジニアと言えど、全てを知るわけではないので要注意!

化学メーカーへの転職はポジション作りが将来性へのポイント

プロセスエンジニアに限らず、転職する際は将来性が気になるものです。 『業界』・『転職先の企業』、もちろん自分がそこで上手くやれるか?も将来性には大きく関わってくるでしょう。

プラントエンジニアが化学メーカーで将来性を高めるには、ポジション作りが重要です。しかし、エンジニア知識と問題に対する発信・解決で、それほど難しいことではありません。

自分の会社のプラントエンジニア出身者達は、それぞれ機械や電気に強みを持つ人たちですが、それぞれ機械の選定方法や電気の考え方を周りに教育することで、強みを発揮しました。

当人達に言わせると、教育したことはプラントエンジニアとしては当たり前なことばかりだったそうです。しかし、それが会社内では新鮮な情報として受け取られ、それぞれ機械の第一人者・電気の第一人者として捉えられていきました。

最終的には、そういったエンジニア知識があるメンバーで、生産技術などを担当するプロセス担当の部署も作られることに繋がりました。

化学工学人
化学工学人

自分も縁あって、その部署に所属しています。

プラントエンジニアから化学メーカーへの転職のまとめ

プラントエンジニアから化学メーカーへの転職はチャンスが多い転職と言えます。

エンジニア知識を上手く現場で活かすことで、お互いwin-winの関係を築けるでしょう。

もちろん最低限の人付き合いやコミュニケーションが大切なのは言わずもがなです。

基本的なビジネススキルとエンジニア知識で、化学メーカーでの自分のポジションを確立しましょう。

化学工学人
化学工学人

プラントエンジニアから化学メーカーへの転職について参考にしてくださいね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました