【COP26の論点】森林保護で一致!経済とのバランスが今後の焦点

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イギリスのグラスコーで開催されているCOP26で森林保護に関する目標に130カ国が賛同しました。

二酸化炭素を吸収し、光合成を行う樹木が減れば、地球温暖化を加速させる恐れもあり、二酸化炭素の排出と同時に樹木の保護も重要な要素となっています。

しかし、森林保護は実は一筋縄ではいかない問題です。経済やエネルギー政策とも密接に関係しています。森林保護による日本にどのような影響が出るのか?考えてみたいと思います。

化学工学人
化学工学人

この記事はこんな方にオススメです。

  • COP26の議題で賛同された森林保護について知りたい方
  • 世界の森林保護について知りたい方
  • 森林保護がもたらす脱炭素社会への影響について知りたい方

COP26で森林保護の目標に130カ国が一致

COP26の目的は、パリ協定を発端とする地球環境の保護に他なりません。主に二酸化炭素の削減を目標に様々な議題が論点となっています。

そんなCOP26で議題に上がったのが森林の保護です。これには130カ国を超える国が賛同しました。

環境保護が騒がれるようになってからだいぶ経ちますが、未だに世界を見渡せば森林伐採が行われており、森林の減少が続いています。今回、COP26で打ち立てられた目標は、森林の減少に待ったをかけようというものです。

COP26の目標実現は困難

森林保護の目標、実は非常に困難だと言われています。

日本では、森林破壊は馴染みが薄いこともあり、どこか安易に考えられている部分があります。都市部の公園などでは、緑地化が進んでいることもあり、COP26での目標はあまりピンと来ないかもしれません。

これは日本だけに限らず、先進国では同じようなイメージのようです。日本や欧州は自国に森林保護の規制を設けていることもあり、森林の伐採には慎重です。

しかし、これが一転、途上国では状況が大きく変わってきます。

毎日のように森林が伐採され、どんどんと森は開拓されていきます。開拓された後は農業用地として利用され、大豆やカカオといった農業製品の栽培、牛などの家畜が育てられているのです。

森林の破壊 = 経済発展の構図

途上国にとって、森林を伐採し、農業地を確保することによって生活の糧を得ています。

つまり、『森林の破壊 = 経済発展』という構図になっているのです。そのため、森林保護と言われたからといって、簡単には止められないのです。

こういった事情から、COP26の目標となった森林保護は非常に難しい問題です。

現時点では、森林保護を取るか、途上国の経済発展を取るかの二者択一となっているのです。この問題をいかにクリアしていくかが、COP26の目標を達成するための大きな課題と言えるでしょう。

森林は30年間で4%も減っている

30年間で4%の減少。これが世界の森林にまつわるデータです。

4%とと聞けば少なく感じるかもしれませんが、二酸化炭素の排出量が増えていく中で、吸収源である森林は減っていると聞けば、あっという間に無理が来るのは理解出来るでしょう。

そのために、COP26では目標として、二酸化炭素の排出量の削減と同時に森林保護を掲げているわけです。どちらか一方の達成だけでは足らず、両方の目標を追い求めていくことが、今後の世界には求められています。

高効率且つ低ロスの食料供給が重要

森林保護の目標を達成する術はあるのか?
そのために重要なのは、高効率で低ロスの食料供給が重要になってくると考えられます。

高効率というのは、出来るだけ狭い土地でたくさんの量を収穫出来るようにする技術です。これには様々な技術考えられますが、例えばAIによる管理などもこれに当たります。

AIで管理することで、農作物の状況を監視し、適正な環境に保つことによって、高い収率を確保することが出来るようになります。実証実験は既に始まっており、大きな成果を上げていますので、今後、広がっていくことは間違いない技術です。

もう1つが低ロスです。要は廃棄食品を極力出さないということになります。最近は、レストランなどで食べきれない料理に対して持ち帰り用のトレーを提供してくれるお店が増えたり、賞味期限が近い食品を低価格で販売するお店も増えてきました。

こういった取り組みをすることで、廃棄食品を削減し、低ロスの実現が可能となります。

化学工学人
化学工学人

私たちの生活の中でも『森林保護』に対する取り組みは着々と広がっています。

エネルギー政策にも影響が出る可能性

森林保護は、エネルギー政策にも影響を及ぼす可能性があります。

例えば、太陽光発電のためのパネルの設置ですが、どうしても広大な面積を必要とします。そのために必要なのは、森林の伐採をはじめとする土地開発です。

日本は、先進国の中でも国土に占める太陽光のパネル面積では上位に位置しています。
しかし、2019年と比較し、2020年は導入面積比として7割減少しています。

これは景観保護、防災の観点から許可が下りなかった他、コロナなどの影響もあると言われています。コロナの影響は落ち着きつつあるものの、ここに今後は森林保護も加わることになり、太陽光設置には逆風が吹くのではないでしょうか?

上位に位置していますが、いつ抜かれるか分からない状況です。

日本の再生エネルギー導入に遅れが生じることに繋がり、COP26で掲げた目標は遠のくこととなります。日本にとって森林保護は、それほど難しくない課題に見えますが、エネルギー政策を加味すれば、大きな問題に繋がる可能性があるのです。

COP26の論点|森林保護に関する目標のまとめ

COP26で掲げられた目標である森林保護は、130ヵ国以上の国が賛同し、今後の世界的な目標となりました。

世界では、経済発展のために森林破壊が進む状況であり、解決は一筋縄ではいきません。また、森林保護は日本のエネルギー政策にも影響を及ぼす可能性があります。

森林保護については、私たちの生活の中でも実践出来ることも多くありますので、意識したいところです。

30年間で世界の4%の森林が減少してきていますが、まずはこれを減少から増加に転じたいですね。

化学工学人
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森林保護も一筋縄ではいかないね。参考にしてみてください。

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