半導体大手のマイクロンが広島に新工場を建設することを発表しました。
気になる新工場の稼働時期や規模について解説します。
国内では、半導体工場の建設ラッシュとなっています。TSMCは熊本にソニーと手を組み工場を建設、キオクシアは岩手に建設を計画しています。
半導体の大型投資により、日本の半導体不足は解消されるのか?併せて解説します。
この記事はこんな方にオススメです。
- マイクロンの工場建設について知りたい方
- TSMC熊本、マイクロン広島で日本の半導体がどうなるか知りたい方
- 日本企業の半導体の企業の見通しについて知りたい人
マイクロン新工場の投資額は8000億円
半導体大手のマイクロンの新工場の建設は、TSMCに引き続き大型投資案件です。
投資額が最大で8000億円ということで、TSMCと同程度の規模ということになります。
稼働時期は、2024年を見込んでいますが、実はこれもTSMCと同じであり、2024年は日本での半導体工場の操業開始ラッシュとなりそうですね。
マイクロンの投資についても、日本政府が一部負担するという話もあるようです。
TSMCは、8000億円の内、最大で4000億円の補助と囁かれています。
日本政府の補助金として、6000億円の準備があるようです。TSMCの熊本半導体工場へ4000億円がほぼ決定しており、マイクロンには残りの2000億円から一部が割り当てられる見込みです。
キオクシアが岩手に2棟目の工場建設もニュースで報道されています。キオクシアとマイクロンで、1000億円ずつの補助金が割り当てられると考えるのが妥当ではないかと思います。
設備投資に助成金決定(2022/10/26追記)
TSMCに引き続き、マイクロンにも日本からの助成金が決定しました。その額『465億円』となります。日本としては、国内の半導体事業の強化のための助成という位置づけです。
今回、マイクロンは生産能力増強のために1394億円の投資を決めており、このおよそ3分の1を助成する形となりました。新工場の建設とはなりませんでしたが、世界の半導体への投資が冷え込む中、国内の半導体事業の強化は期待が持てます。
マイクロンへの助成を決めたことで、国内として半導体事業への助成は3件目となります。TSMC(4760億円)、キオクシア(929億円)に続いた形です。
マイクロンへの助成で、日本が準備した基金としては最終案件となります。ただ、国内の半導体事業が益々、盛り上がればまた新たな基金が設立されるかもしれないですね。
マイクロンの新工場建設で半導体不足は解消へ向かうのか?
日本の半導体不足は、一部では解消に向かうでしょう。
しかし、全て解消するほどあまい話ではないようです。
半導体と言っても、その種類は実に様々です。
今回、マイクロンは半導体の中でもDRAMと呼ばれる種類の製造工場を増設します。
たいしてTSMCはロジックと呼ばれる半導体、その中でも線幅22~28nmの製造工場となります。
半導体の説明は別の機会にしますが、つまり半導体と一口に言っても実に様々な種類のものが存在するということです。
製品によって使う半導体も様々ですので、マイクロンやTSMCが製造する以外の半導体が不足する可能性は十分にあります。
例えば、アップルなどでは、半導体不足によりアイフォン13の1000万台減産を発表しました。
同じような状況が日本の製品でも起きないとは、まだまだ言い切れない状況なのです。
キオクシアも岩手に2兆円の工場建設
TSMC、マイクロンと次々と日本での工場建設の話題が上がっていますが、気になるのは日本企業の動向ですね。
日本を代表する半導体メーカーと言えば、キオクシアです。
キオクシアは世界と戦うことが出来る製造メーカーですが、三重県四日市市を中心に半導体工場を展開しており、近年では岩手県にも工場の進出を始めてます。
そのキオクシアでも岩手に2兆円の半導体工場建設のニュースが報道されました。TSMCやマイクロンに比べると、その額2.5倍の超大型案件となります。
半導体業界は、『投資を止める⇒負け』を意味するため、継続的に利益を上げ、継続的に投資が必要です。多くの国内企業が半導体業界から撤退する中で、キオクシアには投資を継続し、ぜひとも頑張って欲しいですね。
雇用創出は3000人とも
マイクロンが広島に新規工場を建設することで、新たな雇用創出は3000人に上るのではないかと言われています。
TMSCの熊本工場建設においても、3000人程度の雇用創出と言われていますので、こういった大型工場の建設は雇用創出に大きな影響をもたらすと言って良いでしょう。
しかしながら、それだけの人数を揃えることが出来るのかは不透明となっています。
TSMCが工場を建設する熊本でも、3000人もの人が集められるか不透明であり、全国はもちろんのこと、世界中から人が集まると言われています。熊本大学では、TSMCの半導体工場建設を見据え、新しいデータセンターの設立が発表されました。
広島の大学でも熊本大学と同じような動きが生まれるかもしれません。
もちろんマイクロンにおいても、同じ状況に陥ると考えられますので、少なくても日本国内においては、半導体の関係者の人材は貴重となるでしょう。引く手あまたとなることは間違いないはずです。
マイクロンの広島工場建設のまとめ
マイクロンが広島への工場建設を発表しました。
TSMCの熊本に続く大型案件で、投資額は8000億円となります。
半導体不足解消、新規雇用の創出など日本に大きなメリットをもたらしてくれることは間違いないでしょう。
キオクシアも既に2兆円規模の工場建設の話題も出ており、今後は日本での工場建設ラッシュとなっていきそうです。
半導体不足で揺れる日本ですが、その解消の一手として期待大ですね。
半導体の雑談として参考にしてみてね。
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