半導体とは?と聞かれても、なかなか回答するのは難しいですね。特に初心者の方にとって、半導体はハードルが高くなっています。
でも、半導体とは?を理解するには、その役割に注目するのがポイントなんです。
今回は、半導体の初心者向け、理解するために必要な4種類の役割を紹介します。
たった4種類の役割を理解するだけで半導体のニュースにも付いていけるようになりますよ。
この記事はこんな方におすすめです。
- 半導体初心者の方
- 半導体ニュースは興味あるけどイマイチ分からない方
- 半導体について最低限の知識は抑えておきたい方
半導体とは?を簡単に言えば
半導体の初心者の方の多くは、『半導体とは』で調べると必ず最初に登場する説明分でパニックに陥るケースが少なくありません。
その説明が・・・
電気を流す導体と電気を流さない絶縁体の中間の性質を持つ・・・・
中間の性質??中間って電気を流すの?流さないの??
初心者の方が、半導体についてせっかく勉強しようとしても、いきなり躓くのは、半導体の性質の理解が難しいためです。自分の周りでも半導体の本を読んでみたけど、最初の半導体の説明で諦めたという人が後を絶ちません。
半導体の専門家であれば別ですが、ニュースを聞いたり、新聞を読んだりする上では半導体の性質は実はほとんど必要ありません。これから紹介するたった4種類の役割を覚えるだけで、初心者の方もほとんど理解出来るようになります。
今後、日本を始め世界中で半導体の話題が事欠くことがないでしょう。ニュースでも日々、半導体について報じられる中、まったく知らないでは寂しいですので、少し半導体についてかじってみて下さい。
今回は分かりやすいように人間に例えてみたよ。
今回は、初心者向けの分かりやすさ重視ですので、細かいことは抜いています。詳しい人からすれば、『あれっ?』っていう点や『物足りなさ』があるかもしれませんが、ご了承ください。
半導体の役割
半導体の種類について説明する前に、半導体とは簡単に言えば、何なのか?という部分を説明します。
これも難しく考える必要はありません。
半導体初心者の方は、『機械の部品』と置き換えて貰ってOKです。
半導体が機械の部品??
それでOK!半導体はネジなどと同じ機械の部品だと思って貰って良いですよ。
半導体と聞くと、いかにも難しそうな感じがします。これも半導体が初心者を拒む壁の1つです。しかし、半導体は単なる機械の部品、例えば、ネジと同じと思えばもの凄くハードルが下がるかと思います。ネジも大きい物や小さい物まで役割によって、色々とありますが、半導体も同じように役割によって、色々な半導体があるわけです。
そして、半導体のニュースでは、半導体の役割別について話題になっていることがほとんどです。そのため、初心者の方は、半導体そのものに対する理解よりも役割について覚えたほうがずっと分かりやすくなるのです。
それでは早速、半導体の役割について説明してみるよ。
半導体の役割①:ロジック
半導体の話題でも、『ロジック』は耳にすることが多いワードです。
半導体初心者の方でも、ニュースなどでこのロジックというワードは耳にしたことがあるかと思います。
でも、いきなりロジックと言われると抵抗があるかと思いますので、まずは、人間に例えてみたいと思います。
半導体の例え:『ロジック=頭脳』
ロジックは、半導体の中でも頭脳的な役割を果たすものを指して使います。そのため、ロジックが不足しているとなれば、それは頭脳の役割をする半導体が少ないっていうことです。
このロジックは、半導体の中でも最先端の技術が集結されて作られています。機械の性能を決める半導体と言っても過言ではないので、物凄く繊細であり、最先端の技術の塊と言えるわけです。
残念ながら、日本には世界のトップとなるロジックメーカーはありません。有名なロジックメーカーとしては、熊本に工場建設を決めたTSMCや韓国のサムスンなどが代表的な企業となります。
ここからは少し難しい話をするので、初心者の方は飛ばしてOKだよ。
ロジックの話をする際、ほとんどのケースで『線幅』の話になります。線幅の詳しい解説はまたの機会としますが、簡単に言えば性能を決める要因の1つです。
線幅が狭ければ狭いほど、性能の良い半導体であり、最先端の技術では3ナノメートルという線幅となっています。1ナノメートルは、1メートルの10億分の1ですので、想像を絶する小ささだということです。
半導体の役割②:メモリー
ロジックの次ぐらいに半導体のニュースで聞くのが『メモリー』です。
こちらも早速、人間に例えてみたいと思います。
半導体の例え:『メモリー=記憶』
情報を記憶する役割ということだね。
メモリーは記憶の役割を果たす半導体です。
PCでもスマートフォンでも、様々なデータを記録しますが、それらのデータを保存するのがメモリーの役割となります。フラッシュメモリーや外付けハードディスクなどは利用する人も多いかと思います。
このメモリーは、日本を代表する半導体メーカーであるキオクシアが世界とも渡り合える企業の1つであり、半導体においては日本の代表選手のような位置付けです。
ここからは少し難しい話をするので、初心者の方は飛ばしてOKだよ。
メモリーもいくつかの種類に分けることが出来ます。それが、『DRAM』と『NAND』です。2つの半導体の違いは簡単に言えば、電気を流さなくなった時にデータの保存が可能か否かです。
DRAMは電気を流さなくなるとデータが消去され、NANDはデータを保存し続ける半導体となっています。それぞれメリット・デメリットがあることから、PCやスマートフォンの中でも用途により、使い分けられています。
ちなみに、キオクシアはメモリーの中でもNANDに強い企業となっています。
半導体の役割③:CMOS(センサー)
続いて紹介する役割が、『CMOS(センサー)』です。
正確には、センサーの一部がCMOSなのですが、ニュースではほとんどCMOSと聞くことが多いので、今回はCMOSで紹介します。
半導体の例え:『CMOS=目』
半導体の中でもCMOSは目の役割をします。
スマートフォンには、必ずと言って良いほどカメラが備わっていますが、このCMOSが大きな役割を果たしています。今後、自動車が自動運転を可能とするためには、このCMOSが大きな役割を果たすと言われており、注目を集めている半導体です。
日本では、ソニーが世界を代表するCMOSのメーカーとなっています。
ソニーはゲームや音楽で有名だけど、今後はこのCMOSで大きく伸びると言われているよ。
半導体の役割④:パワー半導体
最後の半導体の種類が、『パワー半導体』です。
ニュースなどでも聞くことが少ないですが、この先、ニュースにたくさん登場するのは間違いないので、先取して紹介しておきます。
半導体の例え:『パワー半導体=筋肉』
パワーと名が付く半導体だけであって、簡単に言えば筋肉の役割を果たしています。
パワー半導体は、大きな電気を扱う時に必要な半導体です。人間で言えば、『大きな力=筋肉』ですから、半導体でも同じようなイメージです。
大きな電気を扱う半導体ですので、自動車など大きな機械に搭載されることが多くなっています。
この先、パワー半導体の需要はますます高まるとされています。
なぜなら、電気自動車には、たくさんのパワー半導体が必須のためです。
脱炭素社会に向けた流れなどで、今後、電気自動車の需要は増えていきますが、それに伴ってパワー半導体の需要も増えていくということになります。
ちなみに、日本のメーカーでは、三菱電機、富士電機、東芝、ルネサスなどが世界と渡り合うパワー半導体のメーカーとなっています。
ルネサスで火災事故があった際、多くの自動車メーカーは窮地に立たされたのは、実はルネサスがパワー半導体を製造し、自動車メーカーに納めているためだったのです。
半導体初心者がニュースを簡単に読むには
ここまで簡単に半導体の役割を4種類紹介しました。
出来るだけ分かりやすく、簡単に紹介したつもりなので、初心者の方も少し半導体の役割については理解して頂けたのではないかと思います。
半導体のニュースを読む際には、この4種類の役割に注目しながら読んでみるのがオススメです。
ロジックが不足している、メモリー工場が増産、パワー半導体で工場増強といったワードも少し理解しやすくなるかと思います。
そうやって半導体のニュースを理解していくと、新たなワードに出会い興味が惹かれることになるかと思います。その際には、次の解説を読んで頂ければと思います。
次回は、もう少し詳しい半導体のワードについて紹介する予定です。
半導体の初心者向け4種類の役割まとめ
半導体と聞くと難しく感じるも、たったの4種類の役割を理解するだけで、半導体のニュースがぐっと身近に感じられるようになります。
今後も世界的に半導体需要は高まり、ニュースを騒がせることも少なくないはずです。
そんな時に、ニュースを少しでも理解出来るようになればと思います。
まずは、半導体の頭脳、記憶、目、筋肉の4種類の役割に着目してみてください。
半導体のニュースを読む時の参考にしてみてね。
コメント