TSMCが熊本県菊陽町に半導体工場を建設します。
1,500人もの求人が創出される見込みですが、気になるのがその年収になるのではないでしょうか?
今回は、TSMCジャパンの熊本工場の求人・年収について大胆予測してみます。
TSMCへの転職を考えている人は、求人への応募の参考にしてみて下さい。
この記事はこんな方におすすめです。
- TSMCジャパン熊本工場の求人・年収に興味がある方
- TSMCジャパンを転職先として見据えている方
- 半導体業界って儲かるの?って思っている方
TSMCジャパン熊本工場の年収は?
TSMCが熊本に工場を建設することが決まりました。
現時点で世界一とも言えるファウンドリーが日本に来ることになり、国内の半導体業界も更に盛り上がることが予想されます。世間の半導体不足も相まって、TSMC以外にも半導体業界では、多くの雇用が創出される見込みです。
採用のために多くの求人がうまれ、新卒・転職で半導体業界を検討する人も増えてきています。その際に気になるのが年収ですよね。世界一のファウンドリーとなれば、『年収も相当な額なのでは?』と誰もが思うのは当然でしょう。
ズバリ!予想される年収はコレ
大胆にもTSMCジャパンの熊本工場の年収を予想してみました。
ズバリ・・・『600万円!!』
あくまで年収は様々な職種や経験、役職の平均を予想した数字です。
状況によって上下することはありますが、おおよそこれぐらいが1つの目安になると思います。
日本全体の平均年収は『400万円』程度と言われています。そういった中で600万円となれば、かなり好条件であることは間違いないと思います。
では、その年収『600万円』の根拠としたデータを解説します。
年収予想はソニーの求人を参考
TSMCジャパンの熊本工場の年収を予想する上で参考にしたのは、ソニーの年収です。
TSMCの年収予想で、どうしてソニー?
TSMCの熊本工場建設には、ソニーが協力する形です。TSMCとソニーの合弁会社となるJASM(Japan Advanced Semiconductor Manufacturing 株式会社)の設立も発表されました。
つまり、TSMCジャパンの熊本工場の年収も、同じく熊本県菊陽町に工場があるソニーの影響を色濃く受けると考えられます。
ソニーの熊本工場での年収は、職種ごとに異なりますが、概ね『550~640万円』となっています。
※年収参考情報:indeed 企業クチコミ SONY株式会社 2021年12月31日
新卒の初任給はどれくらいに?(2022年2月26日追記)
TSMCとソニーの合弁会社であるJASMでも新卒募集を開始しました。気になる応募条件は、パっと見た限りではハードルは高くなさそうですが、言語に英語や中国語が必須ではないものの記載があります。また、日本語の記載もあり、こちらは流暢となっています。日本人であれば問題ないかと思いますが、言い方を変えれば日本語が流暢であれば、海外の方でもOK!ということです。
募集は技術系となっています。それなりに厳しい選考が課されるのは間違いないでしょう。
そして、気になる初任給ですが、下記の通りとなっています。
一般的な企業における学部卒の月給が21万円程度であることを考えれば、JASMの月給28万円は破格の待遇と言っても良いぐらいです。他にもボーナスとして年4か月+個人業績(インセンティブ)の記載がありますので、実力次第でかなり稼げることになります。
更に技術系でも求められる職種としては下記のような記載があります。
名前を聞いただけでは分かりませんが、こちらには詳しく掲載されていますので、受けようと考えている人は目を通しておくのが必須です。どの職種においても高い技術力を求められますが、世界一の半導体製造工場で働けるのは、魅力だと思います。
自分がどんな職種を希望するかイメージしておくのも重要だね!
大学生の採用へ与える影響は大きい
今年、初めてとなるTSMCの日本での大学生の採用活動ですが、既に大きな影響力を与えています。特に影響が大きいのが九州地方の大学生です。
TSMCが出来ることで、今までは国内の有名メーカーに来ていたはずの大学生達の多くがTSMCに取られてしまっているという話も現場では出ています。一部では優秀な人材の国外流出も危惧され始めているほどです。
人材の流出は何とかして防がないとだね。
大阪に新たな研究拠点の建設も決めたTSMC。国内で新たな半導体技術を開発を進めてくれるのは日本としては歓迎すべきところですが、優秀な人材が国外に流出してしまうのは避けたいですね。
日本の相場に近い金額になるはず
世界一のファウンドリーであるTSMCも熊本工場の年収は、日本の相場を意識した金額になると予想されます。いくらTSMCジャパンとは言え、販売する半導体の価格帯はある程度決まっており、日本で工場運営するための固定費などを勘案すれば、飛びぬけて高いということにはならないはずです。
しかし、それでも日本の平均年収などと比較すれば、魅力的な金額になるのは間違いないでしょう。
また、一部のスペシャリストとなれば、年収はもっともっと高くなるはずです。
それは、台湾のTSMC本体の年収を参考にすると、具体的な金額が少し見えてきます。
台湾のTSMCの年収は?
TSMCジャパンの熊本工場ではなく、大元である台湾での年収はどの程度なのでしょうか?
日本でも同様ですが、年収は孫会社より子会社、子会社より親会社が高い傾向にあり、地方の事業所より本社勤務の方が高くなる傾向にあります。
TSMCジャパンでも、年収が高くなるのは本体のスペシャリスト達であり、やはり世界一のファウンドリーとして相応しい金額となっています。
幹部となれば年収1億超え!
夢の年収1億円
夢のような数字ですが、TSMCでは実際にこれだけの年収が幹部たちには支払われています。
台湾での平均年収は、『200万円台』と言われています。ただし、物価を比べると台湾は日本の3分の2程度ですので、日本に換算すると『300万円台』ということになります。
平均年収は低いですが、税金などが安いため生活していけます。
こういった状況の中で、TSMCの幹部に支払われる年収が1億円ですので、いかに多くの年収を受け取っているかが分かります。中堅クラスでも年収で数千万は支払われており、世界一のファウンドリーに相応しい金額が支払われていると言えます。
更にTSMCでは、年収の他、特別報酬という形でも社員に還元しています。平均で560万円とのことですので、台湾の平均年収のおよそ3倍もの額が支払われているのです。
これだけ還元されたら社員も頑張れるね。
年収は高いが過酷な一面も
年収が高い一方で、TSMCの労働環境については過酷と言われています。
日本で言うブラックってやつだね。
ブラックの定義は難しいですが、実際、台湾のTSMCの幹部は工場の操業を停止させないことに神経を張り巡らせています。帰宅については、毎晩、深夜になることも珍しくないばかりか、休みの日でも携帯には会社から着信なんていうのは当然とのことです。
半導体工場は、最先端の精密機械の集合体ですので、トラブルが発生することもあります。それを未然に防ぎ、ギリギリの操業を神経を張り詰めて継続するというのが求められるのです。
世界の最先端の半導体製造がTSMCにかかっている中、超好待遇ともいえる年収の裏には、かなり過酷な労働環境が待っているのです。
熊本工場でも1,000万円を超えるチャンス
年収については、熊本工場でも1,000万円を超えるチャンスは十分にあると言えます。
TSMCの熊本工場は、半導体の線幅で言えば、22~28ナノメートルの製品となります。最先端の線幅ではないものの、自動車工場などの需要を鑑みれば、製造がタイトになるのは間違いないでしょう。
そういった中で、工場の操業を継続するのは、相当なスキルが求められます。
責任あるポジションとなれば、年収が1,000万円を超えることは間違いないはずです。もちろん、一部の選ばれた人材は、台湾のTSMCの年収と同じように数千万や1億円なんていうのも、夢ではないかもしれません。
TSMCジャパン熊本工場の求人はいつから?
TSMC熊本工場の求人がいつから始まるのか気になるところですが、実は一部のスペシャリスト採用は動き出しつつあります。ただ、あまり求人サイトなどで採用は行われておらず、確認出来る情報としてはSNSの『Linkedin』のみとなっています。
主に技術職の募集ですが、本拠地は台湾で、TSMC熊本工場では2年間の勤務となっているものもあります。そのため、TSMC熊本工場で働くというよりは、TSMC熊本工場に派遣されるというイメージが近いです。
実際に熊本県でずっと働くことをイメージしている方の求人・採用が始まるのは、もう少し後からになると思われます。
それでも、工場の操業開始が2024年ということを踏まえれば、2022年度中には何かしらの求人公開や採用活動が始まると思われます。
TSMCジャパン熊本工場は転職先として魅力?
TSMCジャパンの熊本工場は、転職先として魅力なのか?
転職を考えている人にとって、年収はもちろんのこと、様々なことが気になりますね。
お金も大事だけど、転職となれば気になることはたくさんあるよね。
例えば、『労働環境』なんていうのも、転職先の気になる条件の1つではないかと思います。
TSMCの熊本工場は、日本の法律が適用され、また多くの人が注目する大企業ですので、ある程度、安心出来ると考えられます。
工場建設で手を組むソニーは、働きやすい企業として過去に何度も上位を獲得したことがある企業ということも、労働環境の面で安心出来る材料ではないかと思います。
求人数は1700名に!
TSMC熊本工場は、当初1500名程度の採用と言われていました。
しかし、工場の製造能力の向上、12~16nmの半導体製造への対応などにより、追加で200名の採用増となることが発表されています。
TSMCジャパン熊本工場には、トータルで1700名もの人材が採用される見込みです。
周辺企業も含めれば、3500名近い人数の求人・採用が行われることは間違いないでしょう。追加求人の200名に関する情報はまだ出ていませんが、より高精密な12~16nmのプロセスも採用されることになりましたので、多くの技術者の求人・採用も行われると考えられます。
※3月5日追記
TSMCとソニー、デンソーの合弁会社であるJASAMは採用人数について発表しています。具体的な採用人数は、1700名のうち、1200名程度となるようです。300名はTSMCから、200名はソニーから派遣される形となります。採用人数は減りはしたものの、1200名の採用は大規模であることに違いはないですね。
半導体業界は今後も成長の見込み
TSMCの熊本工場を転職先として考えた時に、『今後の成長性』というのも重要な要素です。
その点について、半導体業界は申し分ない業界と言えるでしょう。
世界半導体市場として、2050年の予測は、2020年のおよそ2倍の7500億ドルとも言われています。メタバース、AI、自動運転と半導体の需要が増す技術は上げればキリがありません。
そういった成長が望める中で、世界一に君臨するファウンドリーのTSMCの成長も申し分ないと言えるでしょう。当然、半導体業界が成長し、TSMCも成長することになれば、それに伴い年収の増加も期待出来ます。
マメ知識:年収は業界でほぼ決まる
ここでちょっとしたマメ知識ですが、転職先を選ぶ上で重要な『年収』は業界でほぼ決まると言われています。業界というのは、半導体業界や自動車業界などといったくくりです。
転職の際は、どうしてもTSMCやソニーといった企業に目が行きがちですが、まずは業界から見直すことによって年収は大きく上げることが出来ます。それは、年収が業界ごとに大きな差があるからです。
例えば、半導体業界の平均年収は『530万円』です。それに対して、医薬品業界の平均年収は『560万円』、自動車関係の業界の平均年収は『473万円』となっています。
※参考情報:マイナビAGENT 業種別平均年収ランキング 2021年12月31日
このように業界ごとによって平均年収には大きな差があるため、企業選びもとても重要ですが、年収については、業界選びも同じくらい重要と言えるのです。
上記のランキングで半導体は5位だね。
転職先として有力候補
年収や業界としての成長性も踏まえれば、TSMCジャパンの熊本工場は、転職先として有力候補と言えるのは間違いないでしょう。採用の求人は、今後、本格化し、多くの企業で人材の取り合いが起きると考えられています。
実は、半導体業界の人材不足は、関係者の間では、既に大きな問題です。いかに優秀な半導体技術者を集めるかが至上命題であり、多くの企業で獲得に動き抱いています。
TSMCジャパンの熊本工場の他、キオクシアなど他の企業でも、国内でも大きな工場の建設を予定(既に実施中)のものがあり、半導体の人材確保は益々、激化する一方でしょう。
最近、半導体関連メーカーのCMを見ることが多くないですか?
これも優秀な人材を集めるためのPRの場となっているのです。
TSMCジャパン熊本工場の年収まとめ
TSMCジャパンの熊本工場の平均年収は、おおよそ600万円程度になるのではないかと予測されます。国内の半導体業界や工場建設で手を組むソニーの年収から加味しました。
一方で、台湾のTSMCでは、幹部が1億円超えの年収を貰っていることもあり、TSMCジャパンの熊本工場でも幹部となれば、大きな年収が期待出来るでしょう。
今後、TSMCに限らず半導体業界は成長が予測されており、転職先としては魅力的な業界と言えます。採用のための求人などが今後、増えてくる見通しですので、こまめにチェックしながら魅力的な転職先と年収をゲットしたいですね。
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